こんにちは、ブロガーの藤村です。
新しくスタートした「メディア×テクノロジー」は、その名のとおりメディア運営に影響のあるテクノロジーの話題についてピックアップしていきます。SmartNewsに直接関係する話題も、そうでないものも含めて、紹介していきます。
さて、早速の話題です。
過去、Webメディアにおいて、「神」のような存在は、
- Yahoo!(ディレクトリ)やYahoo! ニュース
- 検索エンジン(Google)
- TwitterやFacebookをはじめとするSNS
でした。
これからも、それらが各メディア、コンテンツへの認知や誘導を生む原動力であることは変わらないものの、“歴史”的に見ると、その影響力の大きさ、秩序は変化してきています。
とりわけ、「2.」のGoogle検索エンジンの存在感が、改めて大きくなってきているようです。
では、最新のGoogle検索アルゴリズムに最適なSEOを考えることと、そもそも編集者・記者が記事執筆の際に考えるべきことは、違うことなのでしょうか? 青木 綾氏の「Google検索結果最上位に表示されるコンテンツの特徴は?人間と機械、両方から信頼を得る方法」は、その点で良い示唆を与えてくれます(当該記事を全文読むには、無料の登録が必要です)。記事から引用します。
2019年以降のコンテンツマーケティングでは、「Trust(信頼)」の獲得が重要であるとお話ししました。ここで言う「信頼」には、二つの意味があります。一つは、コンテンツの「読み手(人間)からの信頼」、もう一つは、Googleなどの「検索エンジン(機械)からの信頼」です。
(中略)
最終的にSEO効果を左右するGoogleなどの検索エンジンの“機械”や“アルゴリズム”からも「このコンテンツは信頼性がある」と判断・評価してもらう必要があります。
詳しくは記事に当たっていただきたいのですが、Google検索エンジンのアルゴリズムは、昨今の低品質コンテンツや“フェイク”コンテンツ問題への対策を重ねており、結果として「信頼」という概念を盛り込んでいるとされます。
記事では、まず、「記事が人間に信頼されること」とはどのようなことかを5つに整理します。次に、「記事が機械(アルゴリズム)に信頼されること」について、その概念を紹介しています。こちらも引用してみます。
Googleは、高品質なコンテンツの特徴に「E-A-T(Expertise:専門性、Authoritativeness:権威性、Trustworthiness:信頼性)」を挙げていますが、“機械”はどのようにコンテンツの専門性や権威性、信頼性を評価するのでしょうか?
正確な評価ロジックはブラックボックスになっていますが、最近、アメリカのSEO関連セミナーでは、「構造化データマークアップ」と「ポジション0(強調スニペット)」という2つのキーワードに注目が集まっています。
このように、SEOがらみの専門的な議論ではありますが、まず人間にとって「信頼」に足る記事を創り出すこと、次に、その記事の構造を、検索アルゴリズムからも評価してもらいやすくするという取り組みを進めるべきだということが見えてきます。「人間と機械、両方から信頼を得る」ことが、メディアを運営する人々にとり重要な常識といえそうです。
著者紹介
藤村厚夫(ふじむら・あつお)。現在スマートニュースにてフェローを務める。1978年法政大学経済学部卒業。90年代に、株式会社アスキー(当時)で書籍・雑誌編集者、日本アイ・ビー・エム株式会社でマーケティング責任者を経て、2000年に株式会社アットマーク・アイティを起業。その後、合併を経てアイティメディア株式会社代表取締役会長。2013年よりスマートニュース株式会社 執行役員 メディア事業開発担当(Senior Vice President of Media Business Development)など歴任。
本記事は筆者と編集部の独自の取材に基づく内容です。スマートニュースの公式見解ではありません。