Media × Tech

「Media × Tech」ブログはスマートニュースのメディア担当チームが運営するブログです。テクノロジーを活用した次世代のメディアとはどういうものか? そうしたメディアをどうやって創り出していくのか、を考えていきます。

メディア大航海時代に向けて 「メディア×テクノロジー」開設に当たって

初めまして。ブロガーの藤村厚夫です。

一部のみなさんは、「スマートニュース フェロー」として、「Media Disruption」のブロガーの藤村としてご存知いただいているかもしれません。

このたび、メディアと(メディア)テクノロジーをめぐる話題に焦点を当てたブログ「メディア×テクノロジー」を、私の責任編集で始めることになりました。


インターネットを用いて本格的なメディアが国内で立ち上がってから、20年が経ちました。

これがメディア産業の中に起きた、ちょっとした“トレンド”の変化でなかったことは、その歴史を振り返ればわかります。

“スマートフォン”が誕生して以降の約10年に目を向けただけでも、どれほど大きな変化が起きたことか。「メディア大航海時代」とタイトルしたことが、決して大げさではないと理解してもらえるはずです。


私たちを大航海時代へと導く巨大な原動力が、「テクノロジー」です。


インターネット、安価で使い勝手の高まったPCやモバイルなど多種多様なデバイス、それらの上で走るユニークなソフトウェア、巨大なクラウドサービス……。これらが「出版(パブリッシング)」の基盤を置き換え、それどころか、出版というエコシステムそのものを変えつつあるということも、周知のことです。

情報発信の仕組みが変わるだけでなく、そのコストが劇的に安価になることによって、情報発信者の顔ぶれまで変化を始めています。

「エコシステム」とは、提供者、仲介者、消費者の生態系を意味しますが、この10年間を見ても、変化は止まらないどころか、加速している感があります。


「出版」を支えるテクノロジー、そして、「出版」を変えるテクノロジー。これを情報発信者は味方に引き寄せなければなりません。

巷間、「テクノロジーがメディア産業を破壊しようとしている」と叫ばれる時代です。しかし、かつて労働集約的、あるいは設備集約的な傾きを持っていた産業構造ですが、今では、個人や少数組織であっても、鋭い視線を持った新進気鋭のメディアとして挑戦が可能になりました。歓迎すべき時代でもあるのです。


オールドメディアであろうと、スタートアップであろうと、テクノロジーを味方に引き寄せることで、「大航海時代」へと乗り出せるはずです。


多彩な配信、CMS(Content Management System)、データ分析、アドサーバー、各種処理の自動化、A/Bテスティング、ユーザー体験の変革……。これまで「出版」の中に含まれて見えにくかったテクノロジーの要素が、今では、フットライトを浴び、21世紀の出版活動に大きな影響を及ぼし始めています。


ブログ「メディア×テクノロジー」は、このような出版をめぐって日々刻々変化を続けるテクノロジーとその課題にハイライトを当てていきます。

これに関わる者の間で有用な情報を共有していきます。

できれば、組織や過去の流儀を超えたコミュニティ(交流)にも向かいたいと願っています。


「出版」を支え、「出版」を変えていくテーマに携わるみなさんとともに、ブログ「メディア×テクノロジー」は出帆します。

本記事は筆者と編集部の独自の取材に基づく内容です。スマートニュースの公式見解ではありません。