こんにちは、スマートニュースの有野寛一です。
普段、私たちのニュースアプリ「SmartNews」を通じて各メディアが配信する記事が、ユーザーにどのように読まれているのかを分析する業務に携わっています。 前回、「画像の評価、複数のデータソースで記事分析…Googleデータポータルを便利に使う7の方法」を書きました。
データポータル(旧データスタジオ)とは、Googleが提供するクラウドベースのデータ分析ツールで、Google Analyticsやスプレッドシート、Google広告のデータを簡単に結びつけ、レポートやダッシュボードを作成できます。Googleアカウントがあれば無償で利用することができます。
今回の記事では、すでにデータポータルを使っている人向けのTipsとして、Twitterアカウントからダウンロードできる「ツイートアクティビティ」データを用い、データポータル上で簡単なダッシュボードを作成するやり方をご紹介します。
Twitterには機能として「アナリティクス」が用意されており、所有しているアカウントのツイートに関する情報が集計・可視化されています。
Twitterのアナリティクス機能だけでも十分にツイートに関する分析を行えます。しかし、実はこのアナリティクスの元となるデータをCSVとしてダウンロードできるのです。せっかくなのでこの生データを用いて、データポータルダッシュボードを作り、新たな側面から分析して思考を深めてみましょう。
ダウンロードしたデータでダッシュボードを作るメリットは以下にあります。
- 自分たちのKPIにあわせたダッシュボードを作ることができる
- 「アナリティクス」では提供されていない軸での集計ができる
- 「アナリティクス」閲覧のID/パスワード共有のリスクを回避できる
特に3は、企業の公式アカウント等、関係者が多く数値を共有する際に重要です。Twitterと異なり、データポータルではメンバーを指定してダッシュボードを共有できるメリットがあります。
データの準備
Twitterアカウントからダウンロードできるデータは2種類あります。
- By Tweet・・・投稿したツイートごとに各データが集計されたもの
- By Day・・・日付ごとにデータが集計されたもの
それぞれ、過去にさかのぼってダウンロード可能です。 今回使用したデータは「By Tweet」で、別途データポータルで集計すれば「By Day」と同様に日付で集計も可能です。
ダウンロードしたデータはCSV書式で、データポータルにある「CSVアップロード」を使用したいところですが、空欄が存在している場合など、正しく読み込めない場合が多く、Google スプレッドシートにインポートし、データポータルより参照することをおすすめします。
エンゲージメントの内訳を可視化する
ツイートによるエンゲージメントとは、ツイートから発生したアクション(リツイート、返信、いいね、ユーザープロフィールクリックなど)の合計値です。 この内訳を可視化することで、どのアクションへの誘導が多いのか把握することができます。
画像の例は積み上げグラフで日ごとのアクションを可視化しました。 また、期間を短く指定し、100%積み上げグラフにすると内訳の割合が見やすくなります。 以下のグラフは月ごとでエンゲージメントを集計しました。
時間軸(時間帯・曜日別)で評価する
各ツイートは投稿した日付と時間の情報をもっています。データポータル上に「日付と時刻」ディメンションを利用することで、時間帯ごとの集計や、曜日ごとの集計を容易に行えます。
例えば、何曜日の何時のツイートのインプレッションが多いのか、という集計もピボットテーブルを使用し可視化することが可能です。 投稿した時間から「時」を選択し行に、同様に「曜日」を選択し列に、値(指標)をエンゲージメントとしました。
注意点として、記録されている時間は日本時間ではないため、日本時間に変更する必要があります。 以下のように「フィールド追加」の設定を行うことで日本時間での集計が行えます。
ツイートの文字数をカウントし、文字数をデータとして利用する
ウェブマーケティングの記事などを読んでいると、「ツイートの文字数が多いとバズりやすい」という調査結果があります。自分のアカウントのツイートではそれがあてはまるのか、または文字数との相関があるのかを調べることも、データポータルでできます。
ツイート本文の文字数をカウントする方法は、データポータルで用意されたLENGTH関数を使います。
以下の散布図グラフは横軸(指標X)をツイートの文字数に、縦軸(指標Y)をインプレッション、円の大きさをエンゲージメントとしました。
おわりに
今回はTwitterのデータを使用し、データポータルで可視化しました。 このように、CSVで提供されるデータをデータポータルで読み込むことにより、かんたんに可視化することができます。 Twitterに限らず、さまざまな施策における各指標は目的によって判断する軸が変わります。 先のとおり、データポータルでは可視化が容易であり、さまざまな指標をかけ合わせての可視化ができるので、Twitterだけではなく社内にあるデータの利活用のヒントになれば幸いです。
著者紹介
スマートニュース株式会社 メディア事業開発
前職ではSmartNewsAwardsを受賞した週刊アスキーのWebプロデューサー。その知見を活かした媒体社様とのコミュニケーションを担当する。大手ポータル、SNSでの経験から情報発信と受信に課題を持ち現職へ。インターネットで流通するニュースが好き。
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